ナナメなHIGOLOG

薬学生が日頃のアレコレや百合漫画のレビューをコソコソと書くブログです

スタンディングデスクを本棚の上に作った

 

 

 

作業環境


僕は高さ70cmの机に14inchのノートパソコンを置いて、卒論から動画編集まで様々な作業をしている。

 

作業机の広さは横幅50cmに奥行40cmと、義務教育で使われている机より一回り小さいくらい。


ノートパソコンと手のひら一つ置いたらかなり窮屈に感じるくらいで、両肘を広げることも満足にできない。

 

元々の机は220cmもの幅があるのにこうなってしまったのも、物が捨てられない&同人誌の収集癖の相乗効果で、部屋の物が体細胞分裂の如く増殖していくのが原因である。
典型的なゴミ屋敷住人タイプで自業自得。

 

 

 ここにニ○リで4千円で買ったコンクリートより硬く、背もたれが倒れそうで倒れない椅子に座って、背中を曲げ首を前に突き出してキーボードを叩いている。


机の下の足下には、ゲーム用の36inchの液晶テレビが隠されていて、足を伸ばすこともできない。

 

 

 決してニ○リの批判をしたいわけではない。


リクライニングすると書いてあったから買ったのに、猛烈に反発心のある背もたれだったというだけだ。


メッシュ生地の椅子は良くない。鉄のフレームにそのまま腰掛けているくらい疲労が溜まる。


一度だけ椅子を買い替えようと思って長時間座ってても疲れない椅子を検索したとき、そこには想像を絶するほどピンキリな世界が広がっていた。


ニ○リ製の椅子はその中でもキリ中のキリという位置づけで、身分相応なランクの椅子であることを認識し愛着が湧いた。

 

 

 こんな狭苦しい空間で液晶に向き合っているのは、自分の内向的な性格にピッタリで妙に落ち着き、集中力も増してあっという間に数時間が経っていることがある。


男という生き物はこういう狭い空間に自分の場所を作りあげることが好きなんだなと思った。

 

 

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作業環境(汚)と愛機ThinkPad T460sくん
 

 

 

 

発狂


 2月20日の午前4時、水を飲みに行こうと立ち上がった途端、背中に痛みが走ると共に息が止まった。


これはもしかして・・・

 

 

ぎっくり腰

 

 

とは言い切れない部位だ(ぺこぱ風)


このような状況に兄が遭っているのを覚えている。


そのとき医師から言われていたことは・・・

 

 

ぎっくり背中

 

 

何だそれと思ったかもしれないが、本当にあるんだこれが。


兄弟揃って陰キャ特有の酷い猫背で、これが原因でなることがある。

 

真性の猫背というのは腹や腰の辺りから曲がっているのではなく、高齢者特有の円背のように胸の裏から曲がっていて、前を見るために亀のように首を前に突き出している。

 

 

 さらにノートパソコンの構造上、手元のキーボードから液晶までの距離が近いにも関わらず、液晶は机に直置きの状態であるため、首を曲げて目線を下げなければ視界に捉えることができない。

 

話をぎっくり背中に戻すと、とにかく背中周りの筋肉が痙攣を起こしているようで、背骨が一本の鉄骨になってしまったかのように曲げられる気がしない。


さらに肺に空気を入れようとすると、痙攣した筋肉が反射的にそれを拒んでしまう。


その結果、呼吸は浅く小刻みになってしまい過呼吸寸前の状態になっていた。

 

とにかく背中の筋肉に負担をかけないように、机に両手をついて身体を安定させ、息をゆっくり長く吸うことを意識した。


それでも痛みは出るもので、その度に情けない声が口から漏れていた。

 

 

 4,5分して少し痛みが引いてやっと動けるようになり、とにかく安静にすることが重要だと思ったため、作業を中断してそのまま眠りにつくことにした。

 

次の日起きると痛みはすっかり無くなり、昨日のことが嘘みたいに背中が曲げられた。

 

 


 が、この日を境にぎっくり背中は夜な夜な襲いに来て、さらにぎっくり腰も応援に駆けつけてきて、地獄のような日々を過ごしていた。


いつしかノートパソコンを開くことはなくなり、卒論の進捗がぷつりと途絶えてしまった。

 

 

 

 

遭遇


 このままじゃダメだ…と思いながらも島の開拓に勤しむ日々を送ること1ヶ月が経った。


この時点で丸々2ヶ月もの間すべてのタスクを放置してしまっていた。

 

 

 いつものように寝転がってYouTubeを見ていたら、ある人のチャンネルページが目に留まった。


それはあまり見ないようにしている某勉強系のYouTuberの方である。

 

 

 彼はビジネススタイルとして非常に画期的で羨む部分が多く、知識と知力が優れていることは明白であり、アップロードされている動画の多くは有益な情報を提供していると思う。


彼の動画を見ると確かに得る物もあり考え方の幅が広がるし有益な物も多いが、自分にとっては自分が何よりも苦手とする思考停止の状態に陥ることが多々あった。


与えてくる物があまりにも膨大なことに加え、それらを整理する隙を与えずいかに素晴らしいかを理路整然と説明する話術、

これらによって彼と同じ思考にたどり着いたと誤認してしまうことが、あくまでも自分には多かったように思えた。


見たことがない人は一度見てみると、言わんとしていることがわかるかもしれない。

こういう動画は合う人には合うのかもしれないし、凄く得になるかもしれないためオススメしたいが、

僕の思考回路とは上手く噛み合わなかっただけかもしれない。

 

 

 

 こういったことからあまり見ないようにしていて、どうしてもこの動画を見て得たい物がある、というときには必要な部分だけ聞き流すようにしながらも、重要な結論についてはメモを取ってそこに至るまでの過程は自分で考えるようにしている。

 

 

 話を本線に戻すと、ふと観た動画の内容は普段使っている机とかを紹介しているものであり、日常動画の部類に入るものであった。


その中で彼は立って作業するための机を使っているということが、今の自分にとってまさに目から鱗であった。

 

 

 僕はとにかく立っていることが苦手で10分立っているのも泣きたくなるほど辛くて、座っていることと寝転がることが何よりも大好きな人間である。


ここ7年間まともな運動をしてこなかったため、体幹の部分の筋肉が著しく衰えているのだと思われる。

 

就職先を考えるときの条件として、薬局の投薬スペースに椅子があること、薬歴を入力するときに椅子があることの二つは絶対条件として外せなかった。


立って一日中仕事をするなんて、どんな拷問だと思っているレベルである。


改めて駐車場の誘導員には頭が上がらない、日給2万円でもやりたくないし僕には到底できない仕事だ。

 

 

そこで初めて知ったスタンディングデスクというもの。

 

 

 自分にとっては有り得ない存在であり受け入れられるものではないと思うと同時に、今の状況を打破することが出来る唯一のアイテムではないかと感じた。

 

スタンディングデスクを調べてみると、海外のオフィスを中心に導入されており、日本ではあまり浸透していないらしい。


たしかにこの国のオフィスと言えば、予備校の自習室のように机がひしめき合っているイメージだ。


社会人という自由な存在に憧れを抱くと共に、不自由に縛られた会社員にはなりたくないという矛盾を感じた。

 

 

 色々と調べてみると、座って作業をしていると運動不足による糖尿病や骨粗鬆症静脈血栓塞栓症のような血栓症や心疾患を引き起こしやすくなると言う。


こうして見ると恐ろしさを感じるが、30分毎に立ち上がってストレッチするとこれらのリスクを低減することが出来るらしい。
(参考:4 Serious Health Issues From Sitting Too Long (And How to Avoid Them)

 

座って作業するよりも立って作業する方がメリットが多く、デメリットが少なくなるというのだ。

 

 

 思い立ったが吉日。


早速amazonの検索ボックスにスタンディングデスクと入力して結果を見るが、世の中は経済で成り立っていることを改めて痛感した。


人生23年間で机を自分で買ったことがないため相場を知らなかったのである。


ただ金属製のフレームに天板がくっ付いてるだけなのに何で1~2万円もするのかと思ってしまう。

 

何でこんなのが2万円もするわけ・・・?

 

 

 それにスタンディングデスクというものはオフィスに置くことを前提としているのかどれもサイズが大きい。


自分の部屋は6.5畳の広さに備え付けの机があり、残りのスペースにシングルベッドとクローゼット、さらに本棚が3つで残りのスペースは1畳強ほどの通路しか残っていない。


横幅が100cmもあるデスクを置けるスペースなんて存在しなかった。

 

 

 病棟で看護師の人が電カルを乗せて病室から病室を駆け巡っていたキャスター付のテーブルはないのかと調べた。


これなら置くスペースがありそうだと思ったが、むしろこっちの方が高い。驚くことに8~10万円もするのだ。


嘘だと思ったら『電子カルテカート』や『電子カルテワゴン』で調べてみるとわかる。
(参考:電子カルテワゴン | メディカル | 製品紹介 | ナカバヤシ株式会社

 

 

 

 

閃き


スタンディングデスクを買うことは諦めた。


が、立って作業する環境を作ることは諦めなかった。

 

 

 まずは今の机に+25cmくらいの台を乗せて、その上にノートパソコンを置いて作業できればスタンディングデスクと同じ効果が得られると考えた。


試しに段ボールを置いてみたらキーボードの位置は非常に良かった。


これなら意外と立ったまま作業が出来そうだなと思った。

 

人が立って作業するとき、机の高さは肘を直角に曲げたくらいが良いとされている。
これはまずまずクリアしていた。

 

 

 しかし、目線はまっすぐよりやや下を向く程度が良いとされているが、100cmの台にノートパソコンを置いても液晶の位置も100cmに直置きになるため、目線は非常に下げなくてはならなくなり猫背が解消されなかった。

 

 

これまでのことをまとめると、


①机の高さはキーボードの位置で95cmがベスト


②液晶の高さは目線まっすぐよりやや下がベスト=画面だけは120cmに直置きくらいがベスト


という結果が得られた。

 

 

 ノートパソコンにモニターを外付けすれば容易だが、モニターの外付けはまたお金がかかる。


そもそも今の机の上に置くにはスペースに限界がある。

 

 

 もうダメか・・・といよいよ本格的に諦めようとして立ち上がったとき目に入ったのは、机の後ろにあるちょうど良い高さの本棚。


もしかしてと思ってメジャーで高さを測ると96cm、天面は横幅が45cmで奥行が29cm、ノートパソコンを置くにはピッタリといったところだ。

 

 

 そのときふと思い出したのはとあるイラストレーターの作業環境である。


モニターを20cmくらいのステップに乗せていた。


これにノートパソコンを置いて、外付けキーボードを本棚の天面に置けば先ほどの2つの条件を満たすことが出来ると考えた。

 

 

 早速amazonで以下の2商品を買った。

 

ノートパソコンスタンド・・・2,599円


外付けキーボード・・・1,355円


 2つで3,954円だったためスタンディングデスクを買うよりは遥かに安い出費で済んだ。


さらに、インターンシップamazonギフト券3,000円分貰っていたため実際に払ったのは1,000円弱くらいで済んだ。

 


もう少し予算があれば以下の商品の方が格好良かったが、年中金欠の僕はとにかく安く済ませる必要があった。

 

 どちらも4月23日に購入したが、キーボードは売り切れていて4月27日入荷予定と書かれていた。


テレワークの影響で外付けキーボードの需要が高まっているのだろうか。

 


父も今はテレワークをしているが、部屋を覗いたときにはL字の机にモニター4つとキーボード2つ置いて小室哲哉みたいになっていた。

 


それ本当に全部使ってる?

 

 

 

 

到着


 ノートパソコンスタンドは4月27日に届いた。


キーボードはどうなったかというと無事発送されていて4月30日に届くと書かれていた。


商品ページを見ると次回入荷未定となっていたが、やっぱり需要が高まっているのだろうか。

 

 

とりあえずノートパソコンスタンドだけを置いてみた。

 

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ミニちゃぶ台って感じで、素材は100均プラスチックって感じで値段相応な質感。


サイズは見て買ったから予想はしていたけど、本棚の上に置くと少し大きく見える。

 

 

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 ノートパソコンを置いてみると、もうこれで良いんじゃないか?ってくらいに高さがちょうど良い。


角度は一番緩くして撮影したが、もう少し緩い角度があったら嬉しかったなと思った。


外付けキーボードが要るかどうかは長時間立って作業してみないと判断しかねない。

 

 

↓使ってみた感じ

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一番足を長くした状態だが、肘が少し高い気がする。もう一段下げても良いかもしれない。

 


そして腰痛が悪化しつつあったので腰にコルセットを巻いている。


大学受験のときに買ってから度々お世話になっている優秀な相棒。

 

magico.store

 

 

 ちなみに先ほどの画像は本棚にスマホをインカメラでセットして、セルフタイマーの設定の仕方がわからずスマイルシャッターというもので撮ったため、深夜2時にカメラ目線で満面の笑みを見せているヒゲ面のおっさんが写っている。


ちょっとしたホラー画像である。

 


 とりあえずキーボードが届くまでの3日間は足を一段小さくして傾斜無しで試してみようと思った。

 


 外付けキーボードは4月29日の午前中に届いた。


普段の午前中なら寝ていて宅配便のインターホンの音で起きることはないが、この日は先日の記事で紹介したように『あつまれどうぶつの森 オンラインゲーム大会』を開催するために早起きしていたため荷物を受け取ることができた。

 

この日はとりあえず接続だけして全てのキーが反応するかどうか確認した。

 


 確認した瞬間に気が付いたことは、静音キーボードの静音具合が段違いだということだった。


僕は小学2年生の頃から兄とパソコンを共同で持っており使っていたが、キーボードの打ち方を覚えることはなく、弐寺で言うところの北斗式運指のような打ち方をしていて今でもとにかくタイプ音がうるさい。

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2004年夏、父から型落ちのデスクトップPCを譲り受け、兄と共にHTMLを打ちながら『カービィの素材屋さん』というホームページを作ったときの日記
このときって色んな素材ページがあった記憶が今でもあるけど、今も当時みたいな素材館ってあるのかな・・・
赤ペンのコメントは宿題の面倒見てくれる近所のおばちゃんが書いてくれてたけど、「公開しないでね」っていうのが「後悔しないでね」だと思って読んじゃってるのが面白い

 


 そんな僕でも「ガチャガチャダーン」から「テテテテテテ・・・」といった具合に、音の種類と大きさが変わった。

 

とりあえず本棚とちゃぶ台ノートパソコンスタンドの間にキーボードを置いて作業しようと思ったが、やっぱりたまにキーボードを見ないとタイプミスが激しかった。


そのため少し画面の高さは低くなるが、下のような状態で立ち作業をすることにしてみた。

 

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結論


 この状況で3日間作業してみたが、これは慣れるための期間が必要であることは分かった。


今はまだ3時間くらい経つと腰の辺りか体幹の腹筋辺りに疲労が溜まってしまい、机の上にパソコンを移動させて作業をしてしまう。

 

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これが非常に楽。

 

とっても楽。

 


 いかにノートパソコンのキーボードと液晶の距離感がおかしいものかがよく分かる。


液晶の位置を高くし、キーボードの位置を液晶から離すことで、自然と姿勢が良くなる。


長時間タイピングしていても腰や背中、首に疲労が溜まらない。

 


 この状態で1番初めに疲労が溜まるのは、硬い椅子と接しているお尻である。


これに関しては良い感じのクッションでも探そうかなと考えている。

 

 

 おいおい、結局座って作業する時間が長くなってしまったら本末転倒じゃないか。


少しずつ立ち作業の時間を長くしていって慣れていかねば。

 

 

 結論としては、ノートパソコンを使って作業していて背中や肩、腰、首への疲労を感じている人は、まず外付けキーボードを買うことをオススメしたい。


そこから少しずつ立ち作業環境を整えていくことで、将来的に自身の健康に繋げていくことができると思う。

 

 

 

と、結局何が言いたいのかよくわからない記事を書き終えた僕は、


まず立つための筋力を鍛えていくために、ホコリを被ってしまったリングフィットアドベンチャーを引っ張り出した。

 

 


まだまだ引きこもり生活からは抜け出せなそう。

 

 


 

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