E判定のまま独学で難関大に現役合格するためにした勉強方法
前回の記事の最後に『E判定を取り続けて第一志望に合格した』と書いたので、その詳細を書いていこうと思います。
特段そこまで良い大学ではないので胸を張れるようなことではありませんが、早慶上智やMARCHなどの難関とされている大学の理系を目指している方に、
勉強方法や参考書などを紹介することで少しでもアドバイスになれば良いなと思います。
E判定でも第一志望に受かることはできます。
模試の判定で志望校を変える必要は無いと思っています。
↑高校3年生のときに独学で使っていたノートたち
模試の結果
まずは勉強方法を説明していく前に、私が高校時代にどのくらいの学力でE判定を取っていたのか実際の模試の結果を載せようと思います。
5月 河合塾 全統記述模試 第1回
8月 河合塾 全統記述模試 第2回
11月 河合塾 全統記述模試 第3回
第一志望は見事に全部E判定です。
校内順位は高いのですが、全国偏差値が低いため志望校の偏差値に届いていません。
3年生のときには進路指導が何度かあり、『過去に受かった前例が無いし、今の成績では厳しい』、『○○薬科大学の併願推薦を受けた方が良い』、『△△大学を滑り止めに受けた方が良い』などと、色んなことを何度も言われました。
それでも僕は『この大学に受からないなら大学に行く気は無い』という信念を曲げず、さらに自分の中で『絶対に受かる』という確固たる自信があったため、
入学願書も第一志望校のみに送り入試はそこだけ受けました。
では、受験科目の数学・化学・英語において、どのような教材を使ってどのように勉強したのか説明していこうと思います。
数学で使った教材と勉強方法
教材
Focus Gold 数学Ⅰ+A
Focus Gold 数学Ⅱ+B
理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B
勉強方法
Focus Goldは高校で使用していた問題集で、難易度は10段階の内2~6くらいの問題が網羅的に収載されており、
数学が苦手な人にも易しい初歩的な問題から、ステップアップしていくのに最適な問題集だと思います。
高校の授業ではその内2~4レベルの内容を扱っていて課題や試験で出てくるのもこのレベルの物でした。
1年生のときには数学1Aの問題を、2年生のときには数学2Bの問題を全て解きました。
確か巻末には難易度7~8の問題が少し載っていたと思いますが、これは高校の授業でこのレベルのものを扱うのであれば解いても良いと思います。
志望校の入試問題のレベルを見て解くのか判断して手を付けるかどうか決めるのも良い方法だと思います。
数学はある一定のレベルの入試問題までは、とにかく問題数をこなしてパターンを知り、それを応用していけるかだと思います。
少なくとも私立薬学部の入試問題はほぼほぼこの方法で対応できると思います。
Focus Goldに載っている問題はどれも基本的でひねっていない模範的なものが多いので、ここでとにかく色々なパターンの問題を知っていき、
計算ミス以外で間違えた問題や少し解き方が難しいと感じた物には付箋を付けて、2週目にはこの付箋を付けた問題を重点的に解いていきました。
このときの2週目はノートに書いて解いても良いと思いますが、問題を見てパッと解き方が頭に浮かんだ場合には解かずに解答を見て自分の解き方があっているか確認していました。
こうすることでより速い周回が可能になるため、私はこの方法で周回していました。
ここでも間違えた場合には1週目とは違う付箋を付けておくことで、次の周回のときに必ず解くようにしました。
そして3年生の夏休み明けに『理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B』を買いました。
理系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・Bは難易度10段階の内4~8くらいの問題が収載されており、
Focus Goldを解き終わった方が次に手を出すのに非常に良い問題集だと思います。
Focus Goldよりも少し入試問題レベルにひねったような問題を網羅的に扱っているため、より深いパターンを学ぶことができます。
解き進め方はFocus Goldと同様に付箋を付けていく方法で周回していました。
問題数こそそこまで多くは無いですが、1問毎に使う時間が多いため1週目にかなり時間を要するため、もっと早い段階から手を付けておけば良かったと思いました。
早慶の理学部や理工学部などの入試問題の数学が難しいという方にはもう一段階ひねったような問題集を買った方が良いと思いますが、
まずはこのプラチカで難問の解き方のイロハを学ぶのが良いと思います。
↑ 高3で数学演習に使ったノート。とにかく問題数こなして繰り返すのが重要。
化学で使った教材と勉強方法
教材
セミナー化学基礎+化学
化学重点問題集 化学基礎・化学
勉強方法
セミナー化学基礎+化学は高校で使用していた問題集で、難易度は10段階の内1~5くらいの初歩的な問題が収載されており、
化学初学者にとっても学びやすいものになっていると思います。
1年生のときに私が化学好きなことに気が付いてとにかく1人で解き進めていて、授業の単元の2つ先くらいまで独学で進めていました。
ちなみに私は中学3年くらいのときには今通っている大学に行きたいという気持ちを抱いていて、入試科目が数学・化学・英語の3科目しかないことを知っていたため、
高校に入学してからの授業では現代文や古文、世界史は全く聞かずに、数学や化学の問題集を開いて内職していました。
※この方法は全くオススメしません。もし3年生のときに文転したり、国公立志望になったときに必ず詰みます。
そして3年生で化学の授業が始まりましたが、無機化学を扱う時間が無いくらいの授業数しかないと言われたため、
私はとにかく教科書を読んでセミナー化学を解いて独学で学んでいき、3年生で扱う化学の範囲を7月までに終わらせました。
そして夏休みに買ったのが『化学重点問題集 化学基礎・化学』(通称:重問)でした。
この問題集は難易度10段階の内3~7くらいの問題が収載されており、
難関大を目指す方のバイブルとも言うべき素晴らしい問題集で、本当に解くべき良問のみを集めたような本になっています。
解いていてとにかく楽しくて仕方なく、夏休みはとにかくこの問題集を解いていた記憶があります。
この問題集はセミナー化学と比べると一段抜かしたような少し難しいものが多いため、そういう方には『化学 基礎問題精講』をオススメします。
化学が苦手だという友人が持っていて見せてもらったことがありますが、セミナー化学と重問の間に挟むと良い感じのものだと思いました。
周りの友人は参考書として『化学の新研究』、問題集として『化学の新演習』を持っていることが多かったと思いますが、
『化学の新演習』は少し癖があって問題も重点問題集よりも少し難しい物が多めであるため、重点問題集を解き終わって周回してもなお時間があり、化学を得点源にしたい人向けだと思います。
『化学の新研究』は教科書以上に良い参考書となっているため、重点問題集を解いていて解説を読んでも教科書を読んでも分からない場合に非常に助けになると思います。
化学の問題の解き方も数学と同様に問題のパターンの慣れも重要ですが、数学以上に基礎的な知識が非常に重要になってくることが多いです。
基本的な解き進め方は数学と同様に行っていき、分からなった部分は何度も繰り返し見ていき、重点問題集は5周くらいしたと思います。
化学基礎や化学を独学で勉強していくときには、とにかく単元毎に分からない部分を作らないことが重要です。
基礎知識がとにかく重要になるのが有機化学の問題です。
薬学部の入試問題は有機化学が難しいことが多いですが、どんなに難しい問題でも基礎的な部分が分かっていれば絶対に解くことができます。
自分の持っている知識を引き出し、それをパズルのように当てはめていきそこからどう閃いていくかという問題となっています。
どの問題集でも有機化学の問題数は少ないため、色んな薬学部の赤本を借りてその中の有機化学の問題に触れていくことが非常に役立ちます。
英語で使った教材と勉強方法
教材
勉強方法
私はとにかく英語が嫌いだし苦手でした。
中学校の頃から今までずっと苦手です。
とにかく英単語を覚えるのが大嫌いでした。
そのため今でも『英単語ターゲット1400』の内、序盤の300単語くらいでも分からないものだらけです。
高校では『ZESTAR 総合英語』や『Next Stage』などが参考書兼問題集として配布されていましたが、
もうこんな英語だらけの参考書なんて読みたくなくてほとんど開いたためしがありません。
周りの友人曰く、前者はともかく『Next Stage』や『Forest』は非常に良く出来た参考書だと言っていました。
英単語も1年生のときに『英単語ターゲット1400』、2年生のときに『英単語ターゲット1900』が配られ、確か毎週何ページかを小テストするものが課されていました。
授業前の休み時間に友人が変な語呂合わせをブツブツと唱えていたのを聞いて、その場しのぎで解くようなことをしていたため、今開いても分からない単語だらけです。
そんな僕でも長文読解だけは得意でした。
長文読解は単語が分からなくても大体どうにかなることが多いです。
そのため3年生になったときに、今さら基礎的な部分を勉強したところで間に合わないから、長文読解を強みにしていこうと決意しました。
そこでまず本屋さんで手にしたのが『速読英単語』です。
この単語帳は他のものとは全く異なっており、まず単元の初めに左側のページに英語で長文が書かれており、右側のページに和訳が載っています。
その次のページからキーワードにになっている単語について、単語帳のような体裁で書かれています。
この単語帳が長文読解が得意な私にとってはピッタリな本で、
色んなテーマについて英文が書かれておりとにかく楽しく読める英文が多く、分からない単語があっても予想して読み進めていき、
さらに自分で訳した和訳が合っているのかどうか、和訳した文法が合っているのか長文読解に必要な力を網羅的に確認することができました。
1日1長文読むと決めることで、長文読解と単語力について効率的に勉強していくことができました。
必修編が一番易しいものになっていますが、単語は基礎的なものから応用的なものまで幅広く収載されているため、英語の勉強を楽しく効率的に行いたい方にオススメです。
これと平行して解いていたものが『やっておきたい英語長文シリーズ』でした。
長文の単語数毎に問題集が発売されており、センターレベルなんてへっちゃらという方は500からでも十分だと思いますが、
私のように英語に苦手意識がある方はまず300から始めることをオススメします。
これも1日1長文やると決めて解いていました。
とにかく英語を勉強したくなく、解いていて楽しい数学や化学ばかりやってしまうため、
せめて『速読英単語』と『やっておきたい英語長文』の2つで1日2長文読むことを自分に課して、最低限英語と触れる機会を作っていました。
赤本
これらの勉強を全て終わらせたのが恐らく12月頃だったと思います。
このときに全統記述模試の3回目の結果が届いたと記憶しています。
結果はもちろん『E』判定。
それでも僕は志望校を変えませんでした。
そこからはとにかくずっと赤本を解いていました。
最新版の5年以上は傾向なども変わっているため解かない方が良いと思います。
4年前ですら何コレ?みたいになるよく分からない問題が出てきて焦ります。
赤本に飽きたときにはプラチカや重問の付箋が付いた部分を見て、解かずに確認することをしていました。
数学や化学で分からなかった問題は絶対に分からないままにはせず、同じような問題を自分の持っている問題集で見つけて解いたりしました。
それぞれの配点は載っていませんでしたが、独自にこのくらいの割合かなという配点を定めて採点して、
その年の合格最低点に達しているかどうかの評価をしていました。
これを小さい紙に書き出して筆箱に入れて、受験会場でも見て『大体の年の問題で合格点に達しているから今年も受かる』と、
この紙と赤本ノートをお守りのようにして持っていたのを覚えています。
↑ 入試会場にも持って行った赤本ノート。直前に見直したい解法に付箋が貼ってあります。
最後に
信じるべきは模試の判定なんかではなく、自分のしてきた勉強と自分への自信です。
自分が自分の才能と努力を信じることがとても大切です。
それとどの勉強方法にも言えますが、ただやっただけでは絶対に身に付いていないです。
これは断言できます。
問題に対して、自分の頭で考えて、自分なりに理解して、それを繰り返しアウトプットすることで初めて勉強したと言うことが出来ます。
私はよく友人から教えてと頼まれることが多く、色んな問題の解き方を教えていましたが、
分かり易く伝えられることが一番理解が深まることに繋がっていると思います。
そのため、数学や化学を学校の授業の何個も先取りして勉強していたことは非常に役立ったと思います。
独学で予習して、授業で復習して、友人にアウトプットするサイクルが出来上がっていました。
あと私個人の性格上、併願推薦を受けなかったことと、併願校を作らなかったことが本当に良かったと思っています。
併願推薦を受けていて11月とかに1校合格していたら、ここまで勉強することは間違いなく無かったし、
行きもしない滑り止めの併願校を作っていたら入試日がもう1日あって、第一志望の前にしろ後にしろピークとゴールを第一志望の入試日に合わせることは出来ていなかったと思います。
同じく薬学部を目指している方がいたら気軽にコメントをください。
色んな参考書や問題集を見てきたため、ちょっとした助言ならできると思います。
と言っても何年も前の話なので、傾向とかが違うと思うので明確な答えは出ないかもですが・・・。
コメント欄で色んな方に見られるのが恥ずかしいという場合には、Contactから問い合わせを送っていただければ個別にメールでお返しいたします。時間があればですが・・・できる限り善処します・・・
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